オキナワビアナッツ

オキナワビアナッツ

カリッとした食感と食欲をそそるスパイスの風味で人気のオキナワビアナッツ。
沖縄そばメーカーであるサン食品がその製造・販売を行っている
ことはご存じでしょうか?
今では空港やお土産店でよく目にするオキナワ
ビアナッツですが、みなさまに受け入れてもらえるようになるまでには長い道のりがありました。
そんなビアナッツの誕生から開発、現在に至る
までのエピソードをご紹介いたします。

オキナワビアナッツ誕生秘話

誕生のきっかけとなったのは、オリオンビール(株)からの「ビール酵母を使ってどうにか特産
品をつくることはできないか」というご相談でした。
ビール酵母(ビール製造時の副産物)には豊富な
栄養素が含まれているにも関わらず、ほとんど
捨てられているという現状を受け、ビール酵母が
活かせそうなものを探るところから商品開発が
始まりました。

当初はビール酵母を麺に練りこむことを考えていましたが、特有の香りと苦みがあり、麺と組み合わせることは断念。そこで島餅やせんべいのようなスナック菓子などで試行錯誤を重ねましたが、どれも納得のいく味づくりが叶わず、開発は困難を極めました。
その末にビール酵母を衣に混ぜ、落花生にコーティングした豆菓子の開発へとたどり着き、
県外の豆菓子専門店の協力も得ながらようやく
商品化に成功したのです。

発売当初は苦戦、
改善を繰り返す日々

しかし、発売当初から10年間、思うように売上げが伸びない期間が続きました。
パッケージは小袋を台紙に並べて貼り、壁などに掛けるタイプでしたが、台紙から剥がれやすいという声が多く、当時のソーキそば味とコーレーグース味に対する評価もほどほど。
製造元の工場からもこれ以上は請け負うことが
できないと断られ、一時は終売の危機にも
陥っていました。

時代の流れとともに
受け入れられ始める

そこで、今一度味付けや商品形態の改良を試みました。味付けは沖縄らしく、タコス島唐辛子味、ウコンカレー味、アーモンドチーズ味を考案。
始めは、3種類をそれぞれ商品化しようと考えていましたが、実績がなく予算も足りないことからどれか1種類に絞ることに。ところがどの味も捨てがたく絞り切れずにいたその時。
すべての味をまとめて口に入れてみたところ、
味のバランスが良くよりおいしくなることが
分かり、結果的に良い形で現在のビアナッツへと生まれ変わったのです。また、パッケージの
デザインは沖縄らしさが感じられるように、
首里城正殿を全面に打ち出しました。

沖縄のお土産の定番に

2020年には「オキナワビアナッツ」の製造を
メインとする第2工場を建設しました。
ビアナッツが誕生してから二十余年、食感と味に
さらなる改良を加え、美味しさへのこだわりは
もちろん、徹底した品質管理のもとで安心安全な商品をお届けできるように取り組んでいます。